配当株投資で株を売る時
セミリタイア生活でインカム投資をやっていますが、バイ・アンド・ホールというほどガチガチでもないです。
売ることもよくあります。
思った以上のスピードで値上がりした時とかは、さっさと利益を確定します。
ちなみに順張りではないので、損切りは滅多にしません。
ただし、減配銘柄と利益が出ている銘柄とを組み合わせて、「合わせ切り」することはたまに。
この場合は、どちらかと言えば銘柄の入れ替えといったイメージでしょうか。
いずれにしても、年間トータルの配当額を減らしたくないので、売るといっても、全体の保有額からみると一部です。
「売り時」はやっぱり難しい
株は「買い時」よりも「売り時」が難しいのは確か。
売りが早過ぎて、「もっと儲かったのに…」。
あるいは遅過ぎて、「あの時に売っておけば…」。
結局は、この繰り返しですよね。
私は、「売ること」は「あきらめること」、と自分に言い聞かせます。
- 利益確定売り=これ以上の儲けをあきらめること
- 損失確定売り=株価反発をあきらめること
そう考えれば、心理的には楽です。
リタイア生活では、余計なストレスを溜めないのが長続きのコツです。
シンプルな考え方で「握力」を強化
株式投資でよく言われるのは、「損小利大」を目指すことの難しさ。
往々にして利益確定を急いでしまうことから、儲けが思ったほど増えずに悩む結果となりますよね。
私が配当株投資に舵を切ってよかったなあ、と思うのは、「握力」が強くなったこと。
少しぐらい利益が出ても、売り急ぐ気には全くならないんですよ。
持ち株をホールドする「握力」が自然と強くなりました。
その上で、さらに以下の2つを自分なりに心がけています。
利益は何年分の配当に相当するか
配当株を売るということは、その株の配当受取りをあきらめることでもあります。
例えば、年間配当額1万円の株が値上がりして、もし売却の利益が10万円であれば、10年分の配当に相当するわけです。
もし「10年分の配当と同じ利益なら売却してもいいかなあ」といった見方ができるようになれば、自然と「売り時」に悩まなくてすむわけです。
上の10年というのはあくまでも一例。
要は、「○年分の配当受け取りと今の利益確定売りのどっちが得か」と考えるようにしただけで、「握力」が確実にアップし、投資が安定してきたような気がします。
売ろうと決めてもさらに3日は様子をみる
株に本腰を入れはじめてからしばらく経った頃。
どうも売り急いでしまう自分に気付きました。
売却した株の値動きを見ていると、売却した後も上昇を続けて、儲け損なうことがとても多かったのです。
悔しかったので、自分が売却した後、何日ぐらいで目先のピークをつけているか、を調べたことがあります。
すると、自分が売った後、だいたい3日ぐらいは値上がりが続く傾向が多い、と気付いたのです。
それ以来、売りを考えても3日だけじっと我慢しよう、と思うようになりました。
後になって、本間宗久という江戸時代に米相場を極めた方が、次のような言葉を書き残しているのを知った時は、偶然とはいえ本当にびっくりしました。
売買共、今日より外商い場なしと進み立つ時、三日待つべし、是伝なり。
現代語訳すれば、「今日どうしても売りたい、買いたい、と気持ちが焦っているときは、3日待ちなさい」と伝えておられるわけです。
「いにしえから3日という時間が重要なんだなあ」と意を強くしました。
まとめ
リタイア生活をどのように過ごしたいですか。
そして、投資というものを、リタイア生活の中でどのようにイメージしていますか。
そういういろいろな組み合わせの中で、自分に向いたスタイルを見つけるのも投資の楽しさです。
私自身は、投資は出来るだけシンプルにと心がけています。
ストレスもためたくありません。
配当株投資というスタイルは、そうした点でしっくりきています。
ここでは「売り時」に関する自分なりの考え方を、備忘録的に書き留めてみました。
とはいえ、決して簡単でないのも「売り時」。
投資の奥深さを感じ、試行錯誤の日々が続いています。