セミリタイア暮らしの目線で考えた「持ち家か賃貸か」

「持ち家か賃貸か」論争

家は買うべきか、買わざるべきか。

「持ち家」派 vs 「賃貸」派。

こんな果てしない論争があるとか。

どちらか1つが正解だと悩むような話でもないとは思うのですが…。

その人のライフスタイルによって、答えは自ずと違ってくるでしょうし。

セミリタイア暮らしの目線で意識しておいた方がいいこと

ただし、セミリタイア暮らしをしようと思っているのなら、意識しておいた方がいいことは当然あるかも。

さしあたり次の3つぐらいは頭の中に入れておいたうえで、早期リタイアの準備をされた方がいいです。

1. キャッシュフローを意識する

賃貸は常にキャッシュアウト

賃貸の場合は、入居している間、家賃を払い続けなければいけません。

すなわち、キャッシュフローという観点では、ずっとお金が出ていく、キャッシュアウトになってしまいます。

この状態は、セミリタイア暮らしにとって、精神的にあまりいいとも思えません。

もし、早期リタイアの条件と言われている4%ルールで考えるのであれば、「年間支出予定額」の約25倍の金融資産を貯めることが前提となります。

この「年間支出予定額」が家賃の分だけ増えるわけですから、リタイア前に貯めなければいけない金額もそれだけ大きくなってしまいます。

持ち家はローンの返済次第

一方、持ち家のキャッシュフローは、ローン返済を除けば、せいぜい固定資産税と維持修理費ぐらい。

これらの費用に限ってみると、賃貸でも家賃のなかにある程度含まれているでしょうから、実質的には差はないと思います。

あとは、住宅ローンの返済がどうかということになります。

リタイア前に、ローン返済が終わっているのであれば、キャッシュフローという点では持ち家が断然有利ですが。

もしも、リタイア後も返済をしなければいけないのであれば、完済までの間は賃貸と同じ。

お金が出ていく、キャッシュアウトの状態が続くことに変わりはありませんから。

2. 家という資産をもつかどうか

賃貸の場合、家賃を払うということは「消費」ですから、何も残りません。

これに対して、家を買うという行為は、ある意味、「投資」です。

土地・建物という固定資産が家計に残りますから。

この資産の配当は、「居住空間を提供する」というサービス。

もし資産価値がそれなりにあれば、いざという時に売却もできます。

あるいは、人に貸して、収入を得ることも可能でしょう。

それに、デフレの時代は現金預金の価値が上がり、不動産の価値が下がりますが…

インフレになれば、その逆にもなるわけで、分散投資という観点では不動産を所有することをあながち否定しなくてもいいかと思いますよ。

3. 高齢でも入居できるかどうか

賃貸の場合、一般的に、年齢が上がれば上がるほど新たに入居するのは難しくなると言われています。

収入面や健康面を危惧して、大家さんが高齢者の入居を敬遠するからだそうです。

若いうちから住み続けていれば大丈夫、と一概に安心もできません。

建物の老朽化により取り壊し・立ち退きというリスクだってありますから。

早期リタイアの延長線上には、高齢になった時に「終の住処ついのすみか」をどうするか、という問題が必ずあるということを意識しておいた方がいいです。

早いほどよい

家を買うべきか、買わざるべきか。

この問題は、行き着くところ、人生の三大費用と言われる①住宅費、②教育費、③老後の生活費のうち、①と③をどのような組み合わせで用意するか、ということなのでしょう。

その最適解を自分なりに考えるのは、とにかく早ければ早いほどよいです。

歳が進むということは、それだけ選択肢が狭まるということを、くれぐれもお忘れなく。

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